書き込みや閲覧が無料の「食べログ」 その収益構造は?

2016年03月11日

書き込みや閲覧が無料の「食べログ」 その収益構造は?

書き込みや閲覧が無料の「食べログ」 その収益構造は?


 世の中に数多く存在するグルメサイトの中で圧倒的な知名度と人気を誇るのが、日本最大の口コミサイト『食べログ』だ。同サイトの人気のポイントは何といっても店を訪れた客たちが評価する「星(★)」である。しかし、その“通信簿”には意外と知られていない秘密があった──。

 都内で暮らす50代の男性が、あるお店の電話番号をネットで調べた時のことを振り返る。

「この前、近所のレストランの名前をスマホで検索したら、店の HPより先に、その店が紹介された『食べログ』のページがヒットした。しかも店の評価が点数化されていて衝撃を受けた」

「食べログ」は、月間6400万人が利用する日本最大の口コミグルメサイトだ。2005年に開設された同サイトは全国約82万軒を超える飲食店について紹介している。電話番号、住所、地図といった基礎的な情報からメニューや予算や用途まで幅広く掲載している。

 そして最大の特徴は、実際に店を訪れた人たちが写真とともに感想(レビュー)を書き込めることと、料理の味、サービス、雰囲気、コストパフォーマンスなどの項目について★マークの数で(1.0~5.0まで)点数をつけられるところだ。

 店に足を運んだ客が付けた点数がその店の「魅力」を示す指標となる。ただ、利用者からは「不思議に思う点がある」、「疑問がある」という声が少なくない。

 まず、これだけの店舗数をどうやって集めたのか。同サイトを運営するカカクコム広報室の担当者が説明する。

「食べログは、お客さん側と飲食店側の双方が店舗についての情報を登録できるようになっています。サイト利用者の方々が自主的にご登録くださっています」

 時折、オープンしたばかりの新店がすぐに掲載されていることがある。このカラクリについてフードジャーナリストの松浦達也氏が語る。

「最近は食べログの影響力が増してきたことで、店主が新店のオープン前に自らお店を登録することが増えてきました。レビューがないのに店舗情報が掲載されている場合は、店側が登録したパターンが多いですね」

 食べログは、書き込みも閲覧も基本的に無料なのがウリ。では一体どうやって収益を上げているのか。

「食べログでは飲食店様向けの集客サービス、個人向け有料サービス、一般の企業様にご利用いただく広告掲載などにより収益を得ています」(前出・広報担当者)

 サイト内で露出を増やしたり、インターネットで予約が取れるようにしたりする有料の集客サービス(月額1万~10万円ほど)を利用している飲食店は約4万8000店。割引クーポンが通常よりも多めに発行されるなどのサービスが受けられる個人の有料会員(月額324円)は約130万人にものぼるという。売り上げは右肩上がりで、2015年4~12月期は前年同期比から27%増の115億円を記録した。





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