2015年05月

2015年05月10日

ドローン 試験飛行場を開設へ つくば市に国内初

ドローン  試験飛行場を開設へ つくば市に国内初

小型無人機「ドローン」の物流分野などでの実用性を試験する国内初の試験飛行場が今月18日、茨城県つくば市に開設されることが分かった。ドローンは今後、産業分野での活用が期待されているが、落下事故などへの懸念は根強い。ドローン活用を目指す事業者らは試験飛行場で安全性などを確認し、実用化を加速したい考えだ。
    
    
 事業者や学識者で構成する一般社団法人「日本UAS産業振興協議会」(JUIDA)やドローン活用を検討する物流会社「五光物流」(茨城県筑西市)などが協力して設置する。名称は「物流飛行ロボットつくば研究所」。つくば市の筑波研究学園都市内にある、五光物流所有の空き地に開設する。

 電線や建物などの障害物がなく、広さは約3800平方メートル。事業者にテスト飛行や技術開発試験、新型機の発表などに自由に活用してもらう方針だ。近くには国立研究開発法人・産業技術総合研究所など研究施設も多くあり、JUIDAではこうした機関との連携も想定する。

 ドローンを巡っては、農業や災害、空撮などのほか、物流分野でも産業化に向けた検討が進んでいる。ただ、衝突、墜落、運搬物の落下などの事故を懸念する声は根強く、安全性の確保が課題となっている。ドローン活用が進む米国では6カ所の試験場が既に運用されているといい、国内の産業界からも整備を求める声が上がっていた。

 18日には現地で開所式が開かれ、新型機のデモンストレーションも行われる予定だ。
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小型無人機「ドローン」   試験飛行場を開設へ つくば市に国内初
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「御開帳」の善光寺にドローン落下 15歳少年が飛ばす

9日午前10時50分ごろ、「御開帳」が開かれている長野市の善光寺で、小型無人飛行機(ドローン)が境内の山門北側に落下した。僧侶らの法要行列の間に落ち、付近には大勢の参拝客もいたが誰にも当たらず、けが人はなかった。

 ドローンは縦約25センチ、横約29センチ、重さ約400グラムのカメラつき。同日正午すぎ、横浜市の少年(15)が「ドローンが風にあおられ、落ちてしまった」と善光寺臨時派出所に届け出た。長野中央署は少年が寺周辺からドローンを飛ばし、法要行列の様子などを撮影しようとしていたとみている。

 落下時は、6年(数えで7年)に1度の御開帳で最も重要な行事の一つ、「中日庭儀大法要(ちゅうにちていぎだいほうよう)」が浄土宗の住職らによって営まれる直前だった。本堂と山門の間の石畳上に「カシャッ」と音をたてて突然落ちたため、寺関係者らが片付けた。法要は予定通り始まった。

 行列に参加した寺関係者の男性は「目の前に突然落ち、山門の飾りかと思って見たらドローンだった」。行列を見守っていた参拝客の女性は「僧侶にかざされた朱傘をかすめるように落ちたのが見えた。誰にも当たらず、本当によかった」と話した。

 寺から被害届などは出されず、署は少年を厳重に指導したという。
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2015年05月07日

市場「3千億円規模」 教育ビッグデータで成績上がる?

市場「3千億円規模」   教育ビッグデータで成績上がる?

 教育業界で「ビッグデータ」が注目されている。紙からデジタルへとIT化が進む教育現場で、子どもたちの膨大な学習記録を情報端末を通じて集め、残せるようになってきたからだ。「ビッグデータ」を活用すれば、学力は上がるのか。

 岡山県内のある中学校。男子生徒3人が校長室で机に向かっていた。生徒たちは、分厚い漢字ドリルの束をめくり、100問ほどの漢字の読みに答えてゆく。

 この中学は、経済的に困難な家庭の生徒が多い。学力が低いまま入学する子もいる。こうした生徒のために昨年度から始めた取り組みだ。

 約10分後。解答を終えた生徒は、用紙をスキャナーに通した。データの保管先は岡山大学にあるコンピューター。1人につき1カ月に延べ2千字分の解答の電子データが積み上がる。解析するのは岡山大大学院教育学研究科の寺澤孝文教授。「どんな生徒でも成績が上がる」と言う。

 このドリルは、独自のスケジュールが組まれており、生徒一人ひとりがどの漢字をどの程度身につけたかが正確に測定できる。このデータを解析すると、例えば「漢字1千字を習得するのにかかる時間」が予測でき、一人ひとりの学習進度に応じて問題を作ることもできる。

 「データはただ集めただけでは、何もわからない。集め方を工夫することで正確な解析ができる」と教授は話す。今は紙のドリルでの試行段階だが、タブレット端末を使えばより大量のデータを集めて解析することも可能だ。

 国も「教育ビッグデータ」に注目する。

 総務省が昨年度から3年計画で始めた「先導的教育システム実証事業」。今年度までに計約10億円の予算をかけ整備を進める全国の学校向けのクラウドサーバーには、デジタル教材を通じて集まる子どもの学習記録を保管する機能も備わる。各地の学校と協力して効果を検証する計画だ。

 教材へのアクセス回数や、ページごとの閲覧時間、問題を解くのにかかった時間……。総務省情報通信利用促進課の岸本哲哉課長は「データによってそれぞれの強みと弱みが分析でき、その子に合った対応が取りやすくなる」と話す。

 子どものデータを誰がどう管理して、何に使うのか。データを使うと成績は上がるのか。教育現場で新たな論点が浮上している。

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教育ビッグデータで成績上がる? 市場「3千億円規模」
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参考
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